小学生の頃、ドラクエなどの RPG が大好きだった僕は、自由帳の上に自作の RPG を作って友達と遊んでいました。小学 4 年生のある日、父親が、使わなくなった古いパソコンと一冊の本をくれました。それはプログラミングの本でした。プログラミングができればコンピューターで動くゲームが作れるというのです。

今振り返ると、 RPG の戦闘を作ることはプログラミング初心者にとってとても良いトレーニングでした。プログラミングの構文だけを学んだ人はよく「それをどう使っていいのかわからない」と言います。 RPG なら具体例を通して使い方を学べます。そして、何より楽しいです。楽しくないとなかなか続けられません。

しかし、学校で勉強として押し付けられるとプログラミングがキライな人を増やすだけになってしまうかもしれません。僕と同じように RPG を作りながらプログラミングを学ぶことができれば、子供はもちろんのこと、昔 RPG に夢中になった大人たちも楽しくプログラミングを学ぶことができるんじゃないか、そう思って SWIFT QUEST を作りました。

初心者や子供向けには Scratch などのビジュアルプログラミングが人気です。しかし、 SWIFT QUEST では Swift （スウィフト） というプロ用の本格的なプログラミング言語を使います。ビジュアルプログラミングは敷居が低いですが、その先の本格的な学習につながりにくいという問題も指摘されています。僕は自分の体験から、たとえ小学生でも本格的な言語でプログラミングをはじめられることを知っています。

僕はよく、プログラミングは魔法のようだと思います。魔法使いは呪文、プログラマーはコードという手続きを経て、望んだ効果を引き起こします。使いこなせば思いのままですが、学ばなければ使えるようになりません。あなたが物語の世界の住人なら、きっと魔法を使ってみたい思うでしょう。現実に、あなたの足元には魔法使いの杖が横たわっています。それを手に取れば、あなたも今日から魔法使いです。